ここでは、かわいそうな高齢者の話をする訳ではありません。
自業自得な高齢者のことです。
具体的にいうと、若い頃に家族に対して暴力を振るったり、暴言で追い詰めたりしていた人が、
いざ自分が介護状態になった時に、介護拒否された高齢者のことです。
脳梗塞や他の病気で病院に入院したものの、退院しても生活に介護が必要な状態となり、
家族の受け入れ拒否で行き場を無くし、最終的に施設で引き取られています。
そういった人を受け入れてくれる施設もあるんですよね。
短期間ですが私も知人の紹介でそのような施設でバイトしました。
利用者の言葉遣いも荒い。
怒鳴り声、奇声。
利用者同士の喧嘩、暴力、いじめ。
半分以上は単身生活保護受給者です。
そして施設利用者の半数以上は男性。
通常の施設は女性が8割ぐらいかと思います。
介護職員の質もあまり良くなく、なんてとこなんだ、、、地獄かここは、、、
と初見は面食らいました。
でも回数を重ねるごとに、この施設にも存在意義があるんだなと実感することになります。
普通の施設であれば、暴力行為があれば退所させられます。
どうやっても介護困難な方や、他の利用者とうまくやれない方なども、
あれこれ事細かに状況を介護記録に残して、ここではお世話できません、と退所へ持って行きます。
しかしその施設はそれはしないんですよね。
ここを追い出された利用者は、路頭に迷うか、家族が渋々引き取ったとしても、
悲惨な結果になることは目に見えてます。
この施設が最終の受け皿になっているのです。
ではその施設は、利用者にとっても、職員にとっても、地獄のようなひどい場所なのか?
と聞かれると、結果的にそうは思いませんでした。
設備も十分でない荒くれた施設で、利用者と職員とで喧嘩のような言い合いも度々見ましたが、
職員と利用者とが真剣に将棋をしたり、それをみんなで囲んで見たりして、
同じ話題で心から笑い合っている施設は、正直私は見たことがありません。
施設は、介護職は、看護師は、こうあるべきだ!
みたいな大まかな指標はあってもいいかと思いますが、
扱うのは人間なので、一括りにはできません。
バイトをするなら、こういった一風変わった施設を選んでみるのもいいかもしれませんね。
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