一昔前までは痴呆なんて言葉で呼ばれてた症状です。
単なる物忘れでは無いです。
昨日何食べたっけ?
思い出せないな・・・認知症かも??
いいえ、違います。
認知症は、食べたことすら忘れてしまう病気です。
その時間の記憶そのまますっぽり無くしてしまうのです。
怖いですよね。
進行すると、場所や家族のことさえも無くしてしまいます。
この認知症の対応、病気について理解していたり、対応に慣れてないと、
正面からぶつかることになり、患者本人も介護する家族も疲弊してしまいます。
訪問介護で出会う家族さんや、施設に面会に来る家族さん、
患者さん(利用者さん)に対して、とってもキツイ言い方をされることが多いです。
何度言ったらわかるんだ!
この間もそう言っただろ!
いい加減にしろ!
何度も言わせるな!
そうは言っても、ご本人にとっては初めて聞いたことなんですよね。
しかし、厳しい言葉の裏には、元気だった頃の彼らを知っているがために、
自分の親や妻・夫には昔のままでいてほしい、病気だなんてそんなはずがない、
そのような願いが奥底にあるんだと思います。
想像してみてください。
自分の生活に記憶のない時間がボコボコあったら、どんな気持ちになりますか。
知らない間(記憶を失った時間)に物事が進んでいたら?
知らない間(記憶を失った時間)にモノが元の場所から動いていたら?
パニックになりませんか。
それもどんどん進行します。
食べたことを忘れ、家への帰り道がわからなくなり、家族の顔さえもぼやけてしまいます。
自分の家だと周りの人達から言われるけど、知らない場所だし、この周りの人達も自分の家族と言い張るけど見覚えはない。
ホラーですよね。
そんな時に、その知らない人達から怒鳴られたり呆れられたりすると、
どんな気持ちになると思いますか。
多少は想像できましたでしょうか。
介護職の方々は日々こういった方のお世話をしてくださっています。
ただ、いざ色々勉強したところで、認知症の症状は人それぞれ。
扱いやすい方もいれば、難しい人もいます。
不安からくる鬱症状や、暴言・暴力、徘徊・妄想からの攻撃など、穏やかな人ばかりではありません。
家族であっても無理せず、少しでも大変かも・・と感じたら、プロに任せましょう。
介護離職を考える前に、まずは地域包括支援センターへ連絡を!
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