正気なの?訪問介護の基本報酬引き下げ

kaigo

訪問介護の基本報酬の引き下げが話題になっていますね。
正気の沙汰じゃない、と思ったヘルパーは多いはず。

なぜこんなことになってると思いますか?

訪問介護にも運営形態が若干違うグループがあり、それが住宅併設型の事業所と、単独の事業所です。

住宅併設型の事業所では、施設丸ごと訪問介護をしているため、移動時間もほぼなく、他の事業所と比べて、黒字率が高く出ているようです。
それはそれでいいと思います。

が、このような運営形態ではない地方の単独訪問介護事業所は、1件訪問するあたり、移動時間として片道平均30分程度取られる上、そこは無報酬です。
稼ぐには非効率ですよね。田舎の方になると片道1時間もありえます。

となると、住宅併設型の事業所と、単独事業所では別に考えるべきですが、国のお偉い方々はそんなことに頭が回らないのか、制度を変えるのが難しいのか知りませんが、一緒くたに考えた結果、基本報酬引き下げという結果になったようです。

そして誠に残念ながら、不利益を被るのは、施設を利用せず、国の方針通りに自宅で訪問を受けながらなんとか頑張っている、介護保険の利用額の少ない利用者と、それを支えるヘルパーです。

高齢者をできるだけ長く在宅で支えていく、とかなんとか言ってましたよね。
そのための地域包括だったと思うのですが、これではかなり厳しいでしょうね。

代わりに処遇改善で上げる?それってつまりプラマイゼロ?

ちなみに通所施設の場合はスケールを考慮した単価設定がなされているそうですが、
訪問はされてないようですね。なんででしょうかね。

同じようなことなのに、なんでそんなこと想像つかないんでしょうか。
制度設計する方の中に有識者は不在なんでしょうか?不思議ですね。

もともと不人気なホームホームヘルパー。
施設以上に善意でギリギリ成り立ってるような仕事。

私が在籍している訪問介護事業所は、今でさえヘルパーが手配できない実態があります。
私が休めば代わりがいません。
代わりがいなくなってもう1年以上経ちます。
できるだけ訪問の仕事を優先して休まないようにしてますが、どうしても、というときはご家族に対応してもらうしかありません。

まだ訪問の仕事したことない方、週1でいいからやってみると実態が身に染みてわかるかもです。

私の感覚的なことを言うと、利用者と介護者の優位性は
介護施設>>住宅型施設=通所>>>>訪問

これだけでも雰囲気伝わるかと思います。
肝の据わった中年が主戦力なわけです。

それも一種の専門性。
誰でも務まるわけでもないんですよね。

是非基本報酬引き下げについては、再考をお願いしたいですね。

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